Piero Busso ピエロ・ブッソ

イタリア Italia / Piemonte

アルベッザーニを代表する老舗

ブルノ・ジャコーザのトップ・キュヴェ、サント・ステファノで有名なアルベッザーニの代表的造り手
よりナチュラルで人為的介入を排除し、よりクラシックな造りに回帰し進化

❖重要な畑アルベッザーニ❖

『カステロ・ディ・ネイヴェ、そして、ブルノ・ジャコーザが所有したバルバレスコで最も重要な畑、サント・ステファノ。この畑はアルベッザーニの中心にあります』
バルバレスコ、ネイヴェ村の北西部、ガッリーナと並行する、アルベッザーニの丘の頂上部分に位置するカンティーナ、ピエロ・ブッソ。バルバレスコに10haを所有する老舗です。
『1948年にグイド・ブッソによって設立されましたが、グイドの突然の死によってほとんどの畑は売却されてしまいます。アルベッザーニだけは辛うじて残されたのです』
グイドの息子、ピエロは葡萄栽培だけでなく、ワイン醸造、ボトリングまでを手掛ける事を決意。1982年に始めてバルバレスコ・アルベッザーニをリリースします。
『当時、プロデュットリ・デル・バルバレスコは絶対的存在でした。プロデュットリに売らず、自分達で販売まで行う事はバルバレスコでは不可能と思えました』
1985年にはアルベッザーニの1つ北のバッルーリ畑の中のブリッコ・モンディーノを取得。1999年にはアルベッザーニの1つ南の丘にあるガッリーナを取得しました。
『2000年にはネイヴェでとは土壌が違うトレイゾ村の南東斜面のサン・ステューネットを取得。サーラバリアン紀の石灰質の強い土壌で硬質なワインを産みます』
ネイヴェ村のアルベッザーニやガリーナはタナロ川に近く、砂質が混じるトルトニアン紀の土壌で比較的暖かく、昼夜の寒暖差も小さいので香高く、繊細な味わい。

トレイゾ村はサーラバリアン紀の少し古い土壌で黄色い泥灰土と砂が圧縮された石灰土壌。標高も高く冷涼なので、度が高く、引き締まった味わいで厳格さを得るのです。
『バルバレスコはバローロより小さな産地で、標高が低く、タナロ川の影響を受ける。また、丘陵が入り組んでいるので畑毎の違いが出やすいのが面白さ』
バルバレスコのテロワールを最も素直に表現する造り手として近年、注目されているピエロ・ブッソ。造り手の個性ではなく、畑の個性が感じられるのが魅力。
『現在、ピエロの息子、ピエルグイドと娘、エマヌエラが実際の運営を担当するようになり、よりナチュラルな栽培。よりナチュラルな醸造に切り替わり、更に評価を上げています』

 

❖人為的介入の排除❖

今後もバルバレスコの特殊性を維持していく為には土壌を活性化していく事が重要。この地でワインを造る人の責任だと考えているので全ての畑は有機栽培を導入している。
『環境への人為的介入や影響を最低限にしたい。除草剤を含む、全ての化学薬品の使用禁止。畑に撒くのは銅と硫黄、自家製のコンポストのみです』
畑の個性をワインに移していく為には収穫から、全ての段階で人為的介入をせずに、酸化やバクテリアの侵入を防ぎ、モスト、ワインの健全さをキープする事です。
『現代的テクノロジーを排除し、バルバレスコの伝統に従ったワイン造りが重要。野生酵母での発酵、大樽での熟成と祖父の時代と何も変わらないのです』


空気圧を使った除梗機やオーストリアのストッキンガーの大樽の導入等、葡萄の健全性を保つ機材の導入には積極的。手作業で出来る規模を超えないという拘りで品質を維持。
『色々な種類の大樽での熟成は重要。畑の個性以上に樽や醸造の影響が出てはいけない。畑の個性を際立たせる為にはシンプルであるべきで、作為的であってはいけない』

 

❖石灰質のトレイゾ村❖

バルバレスコの歴史的畑、サント・ステファノはアルベッザーニの中にあり、その東側の中心部を所有するのがピエロ・ブッソ。アルベッザーニの代名詞的造り手にまで成長しました。

■アルベッザーニ(ネイヴェ村)
トルトニアン紀の若い土壌。シルト、粘土主体の泥灰土壌の「マルネ・ディ・サンタガタ・フォッシリ」と呼ばれる青い泥灰土壌で川に由来する砂質も含んでいます。
『北西斜面で南にはガリーナの丘があり、盆地のような形状。その影響で暖かい空気が溜まり、ワインに優雅で柔らかさを与える。土壌的にはラ・モッラに似ている』
カンティーナ正面のアルベッザーニ最上部の1枚畑。最良区画を所有しています。1950年に植樹された樹齢70年以上の区画からはアルベッザーニ・ヴィーティ・ヴェッキエが造られます。

■ガッリーナ(ネイヴェ村)
土壌的にはアルベッザーニと同じ青い泥灰土壌だが、もっと砂質比率が高い。また、アルベッザーニと異なり、盆地ではないので、タナロ川からの冷たい風が葡萄樹を冷やす。
『南西斜面と南東斜面の3つの区画を所有。アルベッザーニと同じ標高240mで日照量は多いが、より夜間の冷え込みが厳しいので、ワインは少し力強さが出る』

■サン・ステューネット(トレイゾ村)
ネイヴェとは異なり、サーラバリアン紀の少し古い土壌。黄色い泥灰土と砂が圧縮された石灰土壌(フォルマツィオーネ・ディ・レクイオ)で石灰比率が非常に高い。
『南東向きの急斜面上部、標高は400mでネイヴェの畑より年間を通して冷涼。PHも低いので酸度が高く、引き締まった味わいで厳格さを得る』
アルベッザーニ、ガッリーナの陽気さやふくよかさに比べてシリアスで垂直性があり、厳しさを感じさせるサン・ステューネット。バルバレスコの新しい可能性を示しているかのようです。
『ネイヴェ村の土壌はラ・モッラに似ていて、トレイゾ村の土壌はセッラルンガに似ています。ワインのスタイルも同じような違いを感じる事が出来るはずです』

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