Gabe ガベ
イタリア Italia / Veneto
急斜面で造るテロワールを重視した食中酒としてのプロセッコ
半世紀も前にDOC認定され世界中で広まったのは、工業的に造られた大量生産プロセッコ
その固定概念をくつがえすために立ち上がったワイナリー「Gabe」
プロセッコの格付け
1969年のDOC制定を皮切りに、軽やかでやや甘く、そして何よりも安価なスパークリングワインのイメージが世界で認識されてしまった「プロセッコ」。広大で肥沃な平野で収量を上げて工業的に生産されたものが、プロセッコの品質を下げてしまったのです。
そんな中、転機となったのが2009年の法改正です。もともと品種名であった「プロセッコ」はその人気から、イタリアだけでなくほかの国でもその名前で生産されていました。それを避けるためにも、プロセッコの品種名を原産地呼称へ認定することで保護し、プロセッコはかつての呼び名でもあった「グレラ」へ改訂されました。つまり、プロセッコをイタリア固有のワインへと認識させたのです。

また、それまでDOCだったものはDOCGへ昇格。さらには、原産地呼称の中心となる地域を明確にするために新たに設けたのが「Rive」(リーヴェ)でした。これは、クリュにも似た、明確に定義された畑の場所を示す、伝統的な方言です。たとえ、ば同じくDOCG認定されたカルティッツェの丘陵地(107ヘクタール)には、傾斜や方位、標高などによってそれぞれに定義される多く畑が存在し、かつて人々はそれらを「una bella Riva」(美しい特別な畑)と呼んでいました。
今でも年配の人はそう呼ぶ人もいます。今日では、Riveは公式に43の町または集落定義されています。それには規定として、厳しい収量制限、手摘み収穫、ヴィンテージ表示が義務付けられます。
こうしたクリュともいえるサブゾーンを追求することで、プロセッコの立ち位置を確実に高めることが出来たのです。

ファミリーワイナリーから独立
ワイナリー名である「Gabe」は当主であるGabriella Benedetta Vettoretti (ガブリエッラ・ベネデッタ・ヴェットレッティ) の名前に由来します。もともと長く家族経営のワイナリーを営んでいたガブリエッラ。経験の中で、広いプロセッコの生産地域の中でも、コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネは依然としてプロセッコの中心地的存在と考えます。そこで、一緒に働いていたエノロゴとともに、テロワールを発展させることを目的として、2024年にGabeを設立し、独立しました。畑はDOCGエリアであるRiveを中心に新たに購入し、標高は300〜400mに位置。持続可能性に配慮した栽培を実践。堆肥と牛糞を用いた有機肥料のみで施肥されています。
プレス65%のピュアなモストから
今回入港はエクストラ・ドライとエクストラ・ブリュットの2種。
収量やプレスにも厳しいこだわりを取り入れる製法からうまれる彼女のプロセッコは、プロセッコの品質概念を変えてくれます。
■プロセッコ・トレヴィーゾ・キッキリキ
(Prosecco DOC Treviso)

雄鶏は庭の王であり、その朱色のとさかは王冠のよう。揺るぎない王者を模したエチケット。シャンパーニュに並ぶガス圧が野暮ったさを感じさせず、食事を呼ぶバランスに。
<エクストラ・ドライ 残糖:15 g/l>
• 土壌:粘土質
• 樹齢:20~40年
• 収量:18トン /ha
• 瓶内熟成:30日
• ガス圧:6.2気圧
■プロセッコ・ヴァルドッビアーデネ・スペリオーレ・クロロフィッラ・リーヴェ・ディ・グイア
(Valdobbiadene Prosecco Sp DOCG Rive di Guia)

クロロフィルは植物に緑色を与え、成長を支える本質的存在。コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネの本質を体現することから。土壌はかつての海の堆積物に由来し、石灰分を多く含む痩せたものが中心で、フローラルで繊細な香。ヴァルドッビアーデネらしい垂直性が魅力的。
<エクストラ・ブリュット 残糖:4 g/l>
• 畑:南向きの急斜面
• 土壌:石灰質泥灰土
• 樹齢:30~90年
• 収量:13トン/ha
• 瓶内熟成:60日
• ガス圧:5.3気圧
