Cascina Roera カッシーナ・ロエラ

イタリア Italia / Piemonte

本物のバルベーラが生まれる畑『サン・マルティーノ』

完璧に熟すまで待ち、最高の熟度のバルベーラを自然酵母のみで完全発酵。酸素との若干の接触を促しながら熟 成。自然な果実感と偉大な構成に驚かされる。

ロレンツォ・コリーノ博士

2002 年「クラウディオ・ロッソ」と「ピエロ・ネッビオー ロ」によってバルベーラ・ダスティの中心「カスティリ オーレ・ダスティ」に「カッシーナ・ロエラ」は設立され た。まだ歴史の浅いカンティーナ。 2 人共葡萄栽培農家の息子。「クラウディオ」家はバ ルク売りが主だった 1960 年、この地域で初めてボト リングを始めた一家だった。 「ピエロ」はバルバレスコの葡萄栽培農家に生まれた。 父親から引き継ぎ品質重視に転換させていた。

『お互いの醸造設備は古く変更が必要だった。同じ 考え方の 2 人で 1 つの醸造所でワインを造る方が 効率的で高い品質を目指せると考えた』

職人として飲み手と自然環境に最大限配慮してワイ ンを造ることで意見が一致。規模的にも 2 人の所有 畑 5ha を合わせた方がより良いワイン造りができると 判断したのだった。 葡萄樹と土壌のバランスをとることを重視している。 よって防カビ剤、殺虫剤、除草剤は一切使用しない。 使うのは銅と硫黄のみ。

『葡萄樹は土壌を介してお互いを助け合っている。 隣の樹が栄養を必要とするのが解る』

葡萄樹は最も生命力の強い生物と言われる。自然 環境が保たれれば土壌を介してまわりの葡萄樹とつ ながることができる。水分や栄養の調整をお互いで 調整するようになっていく。

『栽培・醸造は近所に住むロレンツォ・コリーノ博士 に学んだ。彼の畑が理想だ。僕等の畑は樹齢がま だ若いが理想に近付いてきた』

畑での仕事と収穫のタイミング。そして発酵技術も 教わった。ロレンツォ博士のお陰で僕等の畑も最小 限の手助けだけで病気へ対応できるようになった。

理想の畑サン・マルティーノ

■サン・マルティーノ 地元の造り手達が本物のバルベーラが生まれる畑 と呼ぶ「サン・マルティーノ」。真南を向く畑で粘土、 砂岩、石灰質など様々な土壌層を持っている。樹 齢はまだ若く 25 年程度。

『ロレンツォ・コリーノの隣の畑。ワインは濃厚で骨太。 酸度は高いが質感の滑らかさと濃厚な果実によっ て酸度の高さを感じさせない』

発酵はセメントタンクでゆっくり進んでいく。自然酵母 のみ。収穫は種まで熟してから。周囲の造り手より 1 週間程度遅いことが多い。

『葡萄が完熟するのと果皮が厚くなる畑なのでマセ ラシオンは 60~70 日と長く行う』

■カルディン 「カルディン」は昔ながらの畑でバルベーラの中に 15%程度ネッビオーロが混植されている。樹齢は何 度か植え替えているので 15 年から 50 年。 2 品種を一緒に収穫してセメントタンクで発酵。マセ ラシオンは 60~70 日。マロラクティック発酵からは スロヴェニア産大樽で行い、36 カ月間樽熟成。

『昔、この地域で普通に行われていたブレンド。バ ルベーラは果実感が強くタンニンがほとんど無い。 ネッビオーロのタンニンとストラクチャーが補う』

バルベーラ・ダスティ

彼等ほど葡萄を大切に扱っている造り手はいない。 葡萄樹はそれぞれの個性を伸ばすという考え方で 仕立てられ、収穫は慎重に腐敗果を取り除きながら 行われる。 丁寧に優しく扱われていて、収穫時も葡萄を投げる ことなどあり得ない。

『アスティは暑く乾燥している。若い葡萄樹は焼けて しまうことも多い。糖度は高いのでアルコールも高く なることが多い』

発酵を調整し、アルコールを低くコントロールし糖分 を残す生産者も多いが、彼等は自然酵母のみで自 然に完全発酵させる。

『発酵はコントロールしてはいけない。自然酵母が 多い自然な畑で収穫された完全な葡萄ならしっか り発酵するはず。アルコールは悪ではない』

良年のみ造られる「セレッツィオーネ」はアルコール 度数が 15 度を超えることもある。陰干しもしていな いし、糖分添加も酵母添加もしていないが、ここまで 発酵するのは健全な畑と完璧な品質の葡萄が収穫 できている証拠と言える。

『人為的介入はしない。温度管理もせずに発酵。ラ ッキングも行わない。フィルターも通さない。添加物 も使わない』

SO2 は収穫時、醸造時は一切使わない。ボトリング 時に 10mg/l 程度の極少量を添加する。

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商品記号 ワイン VIN サイズ 参考上代 葡萄品種 メモ
A8802 Vino Rosso “La Roera” / Cascina Roera ヴィノ・ロッソ・ラ・ロエラ / カッシーナ・ロエラ 2021 750㎖ 3,200円 Barbera、Bonarda、Slarina --
80%バルベーラ、20%ボナルダ、スラリーナ。西向き斜面の畑。10月前半に手作業で収穫後、1粒ずつ選果。除梗しながら優しくプレス。コンクリートタンクで野生酵母のみで発酵。コンクリートタンクで40日間の長いマセラシオン、そのまま約9ヶ月間熟成。瓶熟6ヶ月間。ノン・フィルター。アルコール度数を下げるため、2019Vintageより品種をブレンド。

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A8803 Barbera “Zero” 20 / Cascina Roera バルベーラ・ゼロ20 / カッシーナ・ロエラ 2020 750㎖ 3,400円 Barbera SO2 無添加
コスティリオーネ・ダスティにあるラ・ロエラを造る畑の中で、毎年病気がほとんどなく、カビに侵されることもない区画(2009年植樹)の葡萄を使用。葡萄果が異常に健全なので醸造時も瓶詰め時も一切、酸化防止剤を含む薬剤を使用しない。9月後半に収穫。除梗しながらソフトプレス。小さなセメントタンクで40日間のマセラシオン、そのまま翌々年7月まで(約20ヶ月間)熟成。瓶熟12ヶ月間。ノン・フィルター。良い年だけ約3,000本の生産。

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A7066 Barbera d’Asti Superiore “San Martino” / Cascina Roera バルベーラ・ダスティ・スペリオーレ・サン・マルティーノ / カッシーナ・ロエラ 2018 750㎖ 4,000円 Barbera 南向きの畑
カーゼ・コリーノのカンティーナの隣にある真南を向く畑で、コリーノのバルラ同様に粘土比率が高いので水分不足に苦しむ事はない。樹齢は約25年。収穫は非常に遅く、10月の中旬以降。茎まで熟すのを待つ。軽くプレスして野生酵母のみでコンクリートタンンクで発酵。マセラシオンは60~70日と非常に長い。大樽で12ヶ月、コンクリートに移して12ヶ月、更にボトル内で18~24ヶ月熟成。ノン・フィルター。

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A5257 Cardin Selezione / Cascina Roera カルディン・セレッツィオーネ / カッシーナ・ロエラ 2016 750㎖ 4,800円 Barbera Nebbiolo 良い年のみ造られる
70%バルベーラ、30%ネッビオーロ。南東向きの樹齢75年を超える混植畑。普段はカルディンに混ぜられるが、最良年のみセレッツィオーネとしてリリースされる。収穫は非常に遅く、10月の中旬以降。茎まで熟すのを待つ。軽くプレスして野生酵母のみで古樽で発酵。マセラシオンは60~70日と非常に長い。熟成は大樽で36ヶ月間。その後、ボトリングして24ヶ月以上。ノン・フィルター。

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A7761 Nebbiolo “Piva” / Cascina Roera ネッビオーロ・ピヴァ / カッシーナ・ロエラ 2016 750㎖ 4,200円 Nebbiolo 遅摘みネッビオーロ
カーゼ・コリーニのバルラの西側にある森に囲まれた畑で西斜面の最上部から中部にかけての粘土石灰土壌。種子まで使うので収穫を最大限遅らせる。例年10月後半の収穫。野生酵母のみで発酵。コンクリートタンンクで発酵。マセラシオンは60~70日と非常に長い。熟成は大樽で36ヶ月間。その後、ボトリングして12ヶ月以上。ノン・フィルター。完熟したネッビオーロの重厚感と骨格はモンフェラートでもトップクラス。

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A8804 La Pivetta / Cascina Roera ラ・ピヴェッタ / カッシーナ・ロエラ 2020 750㎖ 3,100円 Freisa 西向きの畑
樹齢25年の西向き斜面の畑。ネッビオーロと同じ位遅く、10月初旬に収穫。100%除梗してからセメントタンクで野生酵母のみで発酵。フレイザとしては非常に長い30日間のマセラシオン。そのままマロラクティック発酵。その後、古樽で1年間熟成してから、ノン・フィルター、無清澄でボトリング。酸化防止剤はボトリング時に極少量のみ。

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A8805 Bianco “Ciapin” / Cascina Roera ビアンコ・チャピン / カッシーナ・ロエラ 2022 750㎖ 2,900円 ArneisCortese マセレーション3週間
コスティリオーネ・ダスティの所有畑の一部にバルベーラには痩せ過ぎている区画があり、そこの植えられたアルネイスとコルテーゼを使用。西向きと東向き区画。9月中旬まで完熟を待ち収穫。ダイレクトプレスし野生酵母のみで発酵。25日間のマセラシオン。ステンレスタンクで澱と共に6ヶ月間熟成。ノン・フィルター。

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A8806 Chardonnay “Le Aie” / Cascina Roera シャルドネ・レ・アイエ / カッシーナ・ロエラ 2020 750㎖ 3,800円 Chardonnay 東向きの畑
東向きの冷涼斜面に植えられたシャルドネは完熟まで時間がかかるので複雑味を得る。樹齢は25年。粘土と砂質が7混じる痩せた土壌。良い状態の葡萄を選びながら何日もかけて収穫、発酵。後から収穫した葡萄も加えていく。マセラシオンは平均12日間。マロラクティックから伝統的な10hlのアカシア樽に入れて行う。澱と共に熟成し、翌夏にボトリング。ノン・フィルター。

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