Chateau Tour Sieujean シャトー・トゥール・シュージャン

フランス France / Bordeaux

今のポイヤックでは数少ない家族経営シャトー

葡萄を栽培し同組合に売却していたが醸造家との結婚を機にワイン造りを再開。「これほど上質のカベルネができるのなら、ぜひ自分達の手で、自分達のワインを造りたいと決意した」

葡萄供給から自分達で造ることを決意

1920年シャトー・トゥール・シュージャンは誕生した。当時は自社でワインを醸造していたが、醸造をする跡継ぎがなく、シャトーの名を持ちながら、協同組合への葡萄を売却する歳月の方が長くなっていった。創設者の四代目にあたるキャサリンが醸造家のステファン・ショーモン氏と結婚したことで、2001年から自社でのワイン造りを再開することとなった。所有する畑は2区画、わずか5haだが、砂利の多い堆積層土壌は典型的なポイヤックの土壌であり、水はけ、保温に優れた畑はカベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に向いている。

「今ポイヤックでは多くの小規模家族経営シャトーが外からの買収、または相続できずに手放すケースが増えている。メドックの他のアペラシオンでも起こっていることだけどポイヤックは特に深刻だ。人気が高いのはうれしいことだけど、次々に周りの仲間がワイン造りから離れているのを見るのはつらい。だからそれまでの協同組合への葡萄販売をやめて自分達のワインを造る決心をしたんだ。小さいけど優れた畑はあるし、少量を生産するだけだったら十分な醸造設備も整えたしね。」とステファン・ショーモン氏はワイン造りを始めた思いを語る。しかし今の環境はかつてないほどに厳しい状況だ。外からの資本が入り始め、土地の価格が高騰する中で、前述のように税金を払いきれない土地の所有者が増えた。「実際に私たちも税金対策としてやむなく一部の畑を売却しなければならなかった。ただ売却した先がシャトー・ラトゥールだったことで、友達からは『すごいな』って言われたし、私自身も誇らしい気持ちになった。」

1haをやむなくラトゥールに売却

シャトー・トゥール・シュージャンの畑はポイヤックの南、サン・ローラン・メドックの町に近く、ぎりぎりポイヤックの端にある。シャトー・ラトゥールの畑も同じくポイヤックの最も南に位置しているが、ラトゥールの重要な畑は「ランクロ」と呼ばれ、ジロンド川に近く、土壌は似ているが気候は全く異なる。しかしラトゥールではセカンドワイン、サードワイン専用の区画が決まっていて、その区画はポイヤックの南部を中心に内陸にも飛び地となって多く所有している。様々な理由で葡萄の栽培を継続できなくなった所有者から購入した畑だ。シャトー・トゥール・シュージャンはシャトーを継いだ際にかかる相続税の問題でやむなく一部の畑を手放さなければならかった。その売却先が、やはりラトゥールだった。「ただしラトゥールは優れた畑だけしか買わない。土壌の質や軽さ、傾斜の向き、実際に出来上がったワインを彼らは何度もチェックして購入が決まった。」とステファン・ショーモン氏。手放さなければならなかったのは残念だが、結果的に自分たちの畑が優れていることを証明できた事については満足気だ。

どっしりと落ち着いたカベルネのパワー

ポイヤックとサンジュリアンはいずれも高い比率でカベルネ・ソーヴィニヨンを使うがシャトー・トゥール・シュージャンの85%はその中でもとても高い。ステファン・ショーモン氏は「カベルネが多ければ基本的に重厚なワインになるが、完熟した粒だけをきちんと選果すればそこにエレガントな部分も加わる。だからパワーがありながら雑味のないバランスの取れたワインになる。」

規模が小さいから自分で出来る仕事の範囲が広く、結果が全て自分に返るとなれば、おのずとその精度も高く保たなければならないと話してくれた。シャトーでは生産量限定特別キュヴェとしてカベルネ・ソーヴィニヨン100%。新樽100%のALCHIMA(アルキミア)を良いヴィンテージに限って生産する。カベルネ・ソーヴィニヨンの質には絶対の自信を持っている証。

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