Chateau Les Ormes シャトー・レ・ゾルム

フランス France / Bordeaux

1.5ha の畑は30 区画からなる格付けシャトーの畑だった。

シャトー・レオヴィル・バルトン、シャトー・グリュオ・ラローズ、シャトー・デュクリュ・ボーカイユなど、トップクラスの格付けシャトーから小さな区画を買い集めた畑は常にサン・ジュリアンの強固で長熟な個性を表現する。

1.5ha の85%は上位格付けの畑

ベイシュヴェルの小高い丘にはシャトー・ベイシュヴェルを始めレオヴィルの3シャトー、グリュオ・ラローズ、タルボ、サン・ピエールなど格付け上位の名だたるシャトーが軒を連ねる
シャトー・レ・ゾルムは、そんな環境の中にあるマイクロシャトー。
畑は30 以上の区画ながら合わせてわずか1.5ha。
生産量は10,000 本にも満たない。しかしその85%にあたる約1.3ha は 先の格付けシャトーから小さな区画で購入したもの。それらが実に30 区画以上もある。

タルボから買った畑が最もまとまった畑だが、あとは狭小の区画の寄せ集め。例えばレオヴィル・バルトンの飛び地の数区画だったり、デュクリュ・ボーカイユの道路側の一畦だったり、グリュオ・ラローズの端の斜面の一角だったりと、実にさまざまな小さな区画ばかり。
そしてそれらの区画ごとの距離は離れており、最も遠いところで2km 近く離れている。当然土壌は違ったものとなる。ワインメーカーのディアナ・ゴンザレス氏は「基本的にはサン・ジュリアンの典型的な砂利質の区画が多い。だけど中には粘土比率の多い場所や、砂質の畑もある。それぞれにあった品種を栽培することで成熟や収穫のタイミングのバランスをとっているの。全ての区画をミックスすることで、サン・ジュリアンの特徴がよく出ている強いワインになるわ。」と話す。

シャトー・レ・ゾルムの場合、一つの区画が小さすぎて、区画ごとに醸造するのは不可能。
ある程度大きな範囲のパーセルに分けて醸造、ブレンドしたときにサン・ジュリアンとしての個性を造り上げているということのようだ。

 細かすぎて時には隣の畑の葡萄を・・・

それらの区画は地図で把握しているとのことで、手作りながら全ての区画が細かく正確に印されている。しかし実際に畑に立ってみると、シャトー・デュクリュ・ボーカイユと隣り合っているという区画に境界を示す目印などは特になく、所有者が異なる雰囲気すら感じられない。このことについてディアナ・ゴンザレス氏は、「買ったときには地図のとおり、一応区画の場所は明確にはなっていたけど実際には”大体”の感覚で栽培、収穫をしているわ。」とのこと。実際の畑では明確な境界線などがないばかりか、栽培や収穫までも”境界”がないという。時にはデュクリュ・ボーカイユの葡萄も収穫してしまうとか。そんな時は、他の区画の葡萄で返すというが、それも”大体”で済ませているだろうところにラテンのノリが垣間見える。

小規模ゆえに手抜きは許されない

“境界”に関しては、”いい加減”な面を持つ一方で、ワイン造りに関して妥協はない。

「私たちのように小規模な生産者は一つ一つの作業がダイレクトにワインの出来に直結するから。手抜きは絶対に許されない。必要以上に手を加えることはしないけど、やるべきことに手間を惜しむことはない。」 と言う。全て手摘みで収穫し、畑での選果を含め、3度の選果は特に重要と考える。ピュアな果実味を真っ先に感じるが、それに続く重厚なボディとしっかりとしたタンニンはサン・ジュリアンの典型といえる。「サン・ジュリアンのワインはタンニンが強く、若いうちの内向的とも言われるけど、シャトー・レ・ゾルムは最低3年は瓶熟成してから出荷するから、日本に着いたときから飲み頃よ。」と教えてくれた。

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