Oiseau Rebelle オワゾー・ルヴェル

フランス France / Banylus

酒精強化ではなく『バニュルス』の土地の味を目指す

元高校教師のドイツ人がバニュルスの惨状を知り、バニュルス復興の為に有機栽培を導入。自然なワイン造りでバニュルスの土地の味わいを追い求めている。

2000年の歴史を持つ酒精強化

スペインとの国境にほど近いバニュルス・シュル・メール。多くの遺跡が残り、荒野が続く。2,000m級のピレネー山脈と海に挟まれた未開の地。

『食文化も言葉も、ワイン造りもスペインの影響が 強く、カタルーニャの一部と思った方が良い。ヴァ ン・ドゥー・ナチュレルは2000年の歴史がある』

この地域がフランスに編入されたのは1659年。それまではスペイン領であった為、未だにスペイン語が使われている。自然環境は独特。海から山までが僅か5kmで標高300mの丘陵地であるにも関らず海洋性気候の影 響を受ける。

『日照量はフランスで最も多く、年間約330日が晴天。極度の乾燥と強い日照量に耐えられる農業しか生き残れない』

ピレネー山脈に張り付くように作られた畑はシスト土壌で斜度は40度を超える急斜面。雨で簡単に崩れてしまうのでジグザグの水路が作られている。

『水路は2000年の知恵。ジグザグにすることで水流を緩やかにする。これはシストが崩れないようにする工夫でバニュルスの伝統』

もう1つ、バニュルスの葡萄栽培の重要な要素がトラモンタンと呼ばれるピレネーから吹き降ろす強風。海からくる湿気を吹き飛ばしてくれる。

砂漠化が進むバニュルス

一方で、バニュルスの酒精強化ワインは時代と共に廃れていった。急斜面での危険な労働は若者から嫌われ、職人的造り手は廃業していく。

『大手による効率化でバニュルスの美しい畑は除草剤が空中散布され、化学薬品の導入で砂漠化が進んでいた』

ドイツ人で高校教師をえいていた「グイド」は趣味のサーフィンで毎年、バニュルスを訪れるうちに地元の農家で働く「ジェラール」と出会い意気投合。バニュルスの高品質ワイン造りの復活を目指し、2014年畑を取得。化学薬品を一切使用せず(銅も 硫黄も使用しない)に土壌改善に取り組んだ。

『ナルボンヌの農学者が亡くなり、大学が管理していたこの地域のグラン・クリュ畑を有機栽培で土壌 を改善する事を約束し、譲り受けた』

約100人の栽培家がいるが有機栽培を導入しているのは6人しかいない。味わい的にも、農業的にも時代に取り残されている産地。

『年に2回、羊を畑に放して草を食べさせて除草する。灌漑したくないので、木のまわりに窪みを作り、雨水や朝露が溜まるようにしている』

ウドンコ病にはパイナップルの果汁で対応、除草はグレイプフルーツの種子と果皮を使った水溶液で対応。 肥料は一切与えていない。 命綱を付けての畑作業は非常に危険で効率も悪い。収量も落ちる。一般的な生産者の1/10程度の収量 しか得られないが、葡萄は強い表現力がある。

『重くて甘いだけの酒精強化ワインは今の食と合わない。苦味、酸味、フロール等で独特の個性を持ったバニュルスの土地の味を目指す』

1粒1粒手で除梗

醸造も全て手作業で行われる。収穫も機械は入れないので、命綱を着けて全て手作業。

『除梗も機械を使わずに近所の人達に手伝ってもらって1粒1粒手で除梗するので酸化しないし、腐敗果を確実に取り除ける』

基本的な醸造は野生酵母のみでの開放発酵。除梗はするが必要に応じて梗を後から加える。白も赤も果皮が葡萄の最も重要な個性と考えているので長いマセラシオンを行う。

『葡萄の完熟は糖分ではない。フェノール類が熟すことで葡萄の個性が出てくる。収穫のタイミングに糖分は関係ない』

収穫は畑毎に行われ、そのタイミングや出来によって毎年造るワインが変化する。

『土地の味わいを表現できれば産膜酵母も12ヶ月マセラシオンもアンフォラも使う。甘いだけの酒精強化はバニュルスの個性ではない』

彼等のワインは酒精強化をしていない。しかし、アルコール度数は 17 度を越えることも。

『有機栽培で野生酵母の種類が増えて、その中にアルコール耐性のある種類があり、自然発酵のみで最高 17 度まで上がった』

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